ビッグイシューってご存知ですか。
ビッグイシュー日本のホームページでは
『ビッグイシューは市民が市民自身で仕事、「働く場」をつくる試みです。2003年9月、質の高い雑誌をつくりホームレスの人の独占販売事業とすることで、ホームレス問題の解決に挑戦しました。ホームレスの人の救済(チャリティ)ではなく、仕事を提供し自立を応援する事業です。ビッグイシューの原型は1991年にロンドンで生まれました。』
って書いてました。路上で雑誌を売ってる人を見かけた事は無いですかね、大体それビッグイシュー売ってます。
個人的に結構推し雑誌で、雑誌って言うには薄くてタウンワークとかみたいな、フリーペーパー位なんですけど中身が結構活字が多くて情報量的には結構あるんですよ。で、中身も割にいい事書いてるんですよ。「へぇー!」みたいな。350円とかですぐ買いやすいし。
で、割と私は見かけたら買う様にしてるしつい最近も買ったんですよ。
その時私は1人ではなくて、私と一緒にいた人は私がビッグイシューを見かけたら買う人だと知ってて、街頭で売ってるのをその人が見かけて
「あ、ビッグイシューや。買う?」
って聞いてくれたんですよ。
でも私はその時財布と携帯と薄い化粧ポーチくらいしか入らないサイズのハンドバッグしか持ってなくて、薄いとはいえA4サイズが入るカバンでは無くて、正直、めんどくせぇなと。読みたい記事が書いてるか分からないのにお金払って買ったものを読む前に折らないといけないのやだなと。思ったんですよ。
今までも、単純に内容が良いと思ってたし、ビッグイシューの活動にも賛同していたのだけど、
「活動に賛同しているから買う」自分と
「普通に読みたくて買う」自分
だったら後者を選びたい自分が居たんです。両方あるんだけど、なんで買うの?って聞かれた時に、(内容が)面白いから。って答えたいみたいな。なんかその方がフラットでカッコイイみたいな気がしてて。
何が言いたいって、ビッグイシューを普通に読みたくて買う自分と、社会正義みたいな慈善みたいな気持ちになってしまう自分とが居るんですよ。社会正義や慈善と活動に賛同してる事は多分(私の中では大きく)違うんだけど。でもその違いは何がどう違っているのか上手く自分にその説明が出来なくて。で、買ったんです。
そんで家に帰ってから
「読むのめんどくさいな」
とか思ってしまって。
いーーーやもうめちゃくちゃ恥ずかしくて嫌いだと思いました。自分の事を。だってそんなん、なんで買ったん?って話じゃないですか。読みたくて買ったんじゃないのか。私。
それに私はあんまし社会正義とか慈善とか、なんか、好きじゃないんですよ。なんかうさんくさくて気持ち悪い気がしてしまって。偽善と欺瞞の臭いがする!みたいな。偉そうで上から目線で全然フラットじゃない!みたいな。
あと、惰性で買うのもなんかダサい。金持ちの道楽感ある気がして。金無いのに何してんねんみたいな。
だから私は、
読みたくて買った→買ったし読みたい→読んだ。やっぱりいい事書いてるわ。
になりたかったのに、現実はそんなこと無くて。
家に帰って化粧落として着替えてご飯作って食べてお風呂は今日はめんどくさいしいいや寝よう、寝る前にビッグイシュー……うー、めんどくさい……はぁ?読みたくて買ったんやろ?当日読まんでどうすんの?明日読むの?絶対?信用出来ひん!
ってなっちゃって。読みたくて自発的に能動的に自分の意思で買ったんだと思い込みたかった自分と、その場の流れと惰性と欺瞞と偽善とでなんとな〜く買わざるを得なかったみたいな気持ちとで自分への信頼感というものがティッシュの折り目部分みたいにビリビリビリーっといってしまったんですよ。
自己嫌悪。たかだか350円の良い雑誌を買った事で自己嫌悪。馬鹿じゃないのか私は。馬鹿だよ。馬鹿!
なんかね、ビッグイシュー販売員さんは仕事だからさ。お仕事で売ってる訳だから、私の350円は寄付では無いんですよ。絶対に。労働への対価なんですよ。
だからあれがもし寄付だったら私は引き裂かれなかったかも知れない。
けれども半ば寄付に近いような気持ちで350円を支払って雑誌を買い、そのくせ雑誌の内容をおざなりにした事は私にとって非常にけったくそ悪い事で。なんて偉そうで傲慢で上から目線の嫌なやつ。私。投げ銭じゃねーんだぞ。買ったものを粗末にしやがって。
「ホームレス」って言うのは人を指す言葉ではなくて状態を指す言葉だし、働いてはる人にお金を払うのは当たり前の事だし、ホームレスの人に寄付をすることとビッグイシューを買うことは別のことだしさぁ!!!寄付する気ならビッグイシューの団体なりホームレス支援をしている団体に寄付をすりゃいいのにさぁ!!!なんで本を買う気もないのに寄付みたいな気持ちで買っちゃうのかなぁ!!!
いやもし私が
「書店で書店員さん(または作家さんや出版社)への寄付のつもりで特に興味も無い本を買ってる人」
とかだったら別に大した問題ではないかも知れないけど!!!私は違うやん!!!私はそんな金を持ってない人やん!!!そして販売員さんは、仕事やん!!!私かてお金は欲しいけど通りすがりの知らん人からの寄付は別にいらんし欲しないやん!!!プライドあるやん!!!
本好きとしても、いつ自分が家や仕事を失くしてしまうか分からない社会を生きている人間としても、非常に自分に腹を立ててしまったし残念な気持ち!!!
金は金。金に罪はない。けど、私、ギルティ。
みたいな。自己嫌悪。
でも読むのめんどくさいなとか思ったけど、読んでみたら1ページ目から面白くていっぱい色んな事考えれて、やっぱり読んでよかったし買って良かった。
けど、けどなぁ〜〜〜!!!私〜〜〜!!!修行が足りねぇよ〜〜〜!!!
私の偉そうは生まれつきだけど、無自覚でコントロール出来てない全然可愛くないマジもんの偉そうは滅していこうや〜〜〜!!!それは偉そうじゃなくて傲慢って言うんや〜〜〜!!!